proud of the work

このブログは私がステキだと思った作家さんやセラピストさん、講師の方などの作品を通して、その方の考え方や向き合い方などをインタビューし、まとめたサイトです。

#02:彩憐(siren) 上田久美子さん

今回はビーズ・アクセサリー作家さんの上田久美子さん!
”彩憐(Siren)”というブランド名で活躍中です。
この名前には「可憐な彩りを添えてもらいたい」という願いが込めらているそうですよ♪

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---- 作品を作るキッカケは?
 
5年前くらいかな?
友達が「こういう事、好きじゃない?」って教えてもらったビーズアクセサリーが始まりなの。
もともとモノを作ることは好きだったけど、今みたいにワイヤーを曲げて、メガネ留めして、本格的に作るようになったのはそれくらいかな?
 
その前はテグスで編んだりとか、ごく一般的な量産されている作り方のもので、材料さえ集めれれば、誰にでも作れるようなものから始まって。
 
「ありきたりなデザインで、誰にでも出来る」
 
それが私のコンプレックスだった。
 
最近はやっと、一つの作品に1色しかだけではなく他の色も含めて、私がそれらをひとつにまとめて、一つの作品に仕上げれている。
『私の作った色』みたいに。
ようやくこだわりを持ってやるようになったなぁと思う。
 
前は明確な目標が私には無かったけど、それを持てるようになってからは、作風が変わったと思うよ。
自信にもつながってきたかな~って感じ。
 
----- その目標とは、何?
   何をキッカケに”これに向かって進もう!”と思うようになったの?
 
(愛知県)豊田市に憧れの帽子作家さんがにいて、デパート出店とかもされているような、私からすればすごく遠い存在の方が、
「くみちゃんも、デパート出店をやろうよ!」みたいに対等に接してくれていて。
その人の影響が大きくあるから、私もそれを目標にしようかなって。
 
最近はイベントもいろんなところで開催されるから、場馴れしてきていて、ワクワクの出店が出来ているのかな?って、自分で思うこともあったのね。
 
以前はイベントでいろんな作家さんに出会って、創作のエネルギーをもらったり、情報交換したりして楽しんできていたのに、最近だと「やれ盗作だ」「私のデザイン、真似された…!」とかって。
SNSが拡がった世界だから、そうなってくるのも分からないわけではないけど、私の思っている楽しみ方とは、変わってきているのかな。
 
イベントを否定しているわけでないよ。
いろんな作品を見た中で、私の作品を見つけて欲しい。
「イベントが好きで、そこで買ったの!」じゃなく、「この作品が好きだから、これを選んだ!」であって欲しい。
 
それに、一方的な発信だけではなくて、そのモノを見た時の反応や、生の感想とかが知りたい。
反応が見れるだけでも、嬉しいし、楽しい。
(ネットでの)文字だけでもイイのかもしれないけど、面と向かっているとレスポンスも早くって、そこに感情・表情がついてくると、その価値はネット上では見つけれない。
目を合わせて、その時の感情とか想いが聞けると嬉しいし、これからの糧になってるね。
 
---- 生身の人と接していて得たものは、いろいろありそうだね。
 
「いいものは、いいものだ」って認めてもらえてきていると感じる、最近は。
おかげで「少しくらい高くても、良いものなら買ってもらえる」という確信が持てるようになってきた。
 
---- その確信が、作品を作る上で影響している?
 
「自分が連想できる、いろんな色がある」
 
それが表現できるようになったとも思う。
『色は個性』
それが必ず出せるかというと、そうではなくて、ビーズも同じ型番でもいろんな色があって、これも職人さんが作るモノだから、絶対に同じものはない。
同じデザインでも、同じメーカの同じ色のビーズでも、完全に同じものはふたつとない。
これも一期一会だよね。
 
---- オーダーメイドとかはやっていないの?
 
オーダーメイドもやってるよ、やりがいはあるけど、すごく難しい。
 
---- 好みとかを、聞き出して作るの?
 
イメージだけを聞いてる。
「私に似合うもの、”おまかせ”で」っていうのはプレッシャーなんだけど、そういうオーダーが多いよ。
 
好きな色を聞いて、それを中心にしてね。
 
シンプルなものなのか、ごちゃっとしたものなのか。
ピアスなら、それを使うときは髪をアップにしている時のモノなのか、普段使いでジャマにならないものなのか。
そんなことを軽く聞いて、大体3パターンほど用意していく。
例えば花のイメージなら、”芽吹いている時”と”花が開いている時”と、”枯れ際”。
そんな感じて、”オシャレしている時”と”普段の時”と、”シンプルでありたい時”で用意していくかな。
”イチオシ”と、それぞれの両側にプラスアルファを置く感じ。
その人がどういう人なのかっていうところを基本に、華やかなものとシンプルなものを候補に持っていくと、伝わりやすいかなーっと。
それがオーダーメイドに対する、私の答えの出し方だね。

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----- この活動が、どう自分に作用していくとイイなぁとか思いはある?
   ビーズの世界じゃなくてもいいよ、例えば、お母さんとして...とか。
   
いい刺激をくれる人と、繋がりたい。
もっとご縁を頂きたい。
 
----- それがあまりネットに行かない理由ではあったもんね。
 
そうそう。
やっぱり生の声、生の人が好きだから。
顔を合わせて付き合えば、100%理解できるかなんて思っていないけど、伝わるものが違うと思っているから…、やっぱりそこはこだわりかなぁ。
ネットワークが拡がっていけば、いい意味でも悪い意味でも「自分を知ることが出来る」からね。
楽しみなところだね。
 
---- デパート進出するために、努力をしようと思っていることはある?
 
「私が作った作品だと、一目見たら分かる”何か”」を模索しているよ。
ビーズでの色使いは素敵だと言ってもらえるけど、誰もマネの出来ない何かを取り込めれるといいなぁって思っている。
 
それをすごく模索しているところで…。
 
---- いろんな術があるじゃない?
   色合わせだったり、極端なこと言えばネームプレートだったり。
 
作品にそれが入ることで、すごくダサくなるのは嫌なんだ(笑)
作品の世界観を壊さずに、”私”というものを表現できる”何か”を入れれるとイイよと(先述の)帽子作家さんに言ってもらえたけど。
それができるようになったら、自信満々で胸張って、作品を出せたり出来ると思ってる。
 
その人はいつも私の何歩も先を歩いている人で、今はそれをこなしていくように進んでいるんだけど、私がどうやったら表現できるのかな?って。
 
自分で作ったビーズを入れるっているのも考えたんだけど、ものすごい日数と労力が必要で、それをこれから私が作っていっても、間に合うのか?とかいろいろ考えているところでね。
じゃあ、なんだろう?って。
 
ワイヤーラッピングという手法もある。
個性として、それを表現できるのかとか、私にしかできないモノになるのか
、それをどうやって具現化できるのかとか。
答えは出掛かっていると思うんだけど…。
 
---- それをクリアしたら、ものすごい財産だね
 
ホントに出来たら、胸張って私の作品だって言えるね。

 

---- この活動を、家族はどう思っているの?
 
旦那さんにはちゃんと向き合って話をしたよ。
「とりあえず、やれることをやってみたいんだよね、ハンドメイドで。続けていきたいんだわー」って、つい最近。
私の本気度がどれくらいなのか分からないから、使っているものにこだわってるとか、「私の作品が好き」って言ってくれるお客さんにこんな人がいるとか、いっぱいいろんな話をして。
「そっかー、そんなことになっているんだー」って。
そりゃ知らんよね(笑)
 
私の中では、家族との生活が一番大切。
それも、どれだけ楽しんでやっていけるのか、が。
外に働きに出掛けて経済的に潤っても、気持ちが枯れたら生活していけない。
旦那さんには「あと何年先までは、ハンドメイドで頑張っていけるよ!」ってそんな話もした。
頑張ったら頑張っただけ、結果が出るこっちのほうがやりがいがある。
家のことも、自分が納得できるくらい、やっていきたいしね。
考えれば考えるほど、私が働きに行かないほうが、家の中が円満に回ると思った(笑)
 
それにね、
いつでも安心感を、家に置いておきたい。
 
家族の応援や理解が、必要。
子供には迷惑を掛けたくない。
自分の充足感もある。
今なら、仕事を続けていく基盤が出来てる。
「イベントも楽しい~っ! ここが私の居場所ー!」っていうのもあるけど、帰ってきても、ホッとできる空間が、家にはあるの。
家の中が落ち着いた環境にないと、反省すらできないし(笑)
一時は窒息しそうなほどの、緊張感がある異常な生活を送っていたことがあったの。
その経験があるから「普通って奇跡✨」って感じてるよ。
 

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---- 『普通って奇跡』ってスゴイ言葉だよね!
 
今の世の中、それを考えている人もいっぱいいると思うよ、きっと。
 
いろんな恵まれた環境の中だからか、「全部が奇跡なんだよ」っていう意識が薄れちゃっている。
家族そろって、食卓でご飯が食べれていることだって、普通だけど奇跡なんだよ。
普通って、偶然が重なって出来ていると思うんだ。
偶然ってすでに奇跡なんだから、それらを大切にしなきゃいけなんだよ。
 
そういうのもあって、自分も大切にしなくちゃいけない。
自分がいなければ、子供たちも支えられないから。
 
大切にしなきゃね。
 
 

◆あとがき◆

図書館でボランティア活動もしている、読書家な久美さん♪
冷静な理論家なのかと思いきや、インタビューを起こして文字に変換した原稿は、とても感情あふれるステキな文章となりました。
お話しを聞いている時は気が付かなかったけど、文章に起こすといろんな事柄が話題や例え話として上がり、久美さんの頭の中で考えていることが、多岐に渡っていることが伺えるようです。
 
冷静な口調からは、計り知れないほどの情熱🔥
いつもと違った一面を見ることが出来たようで、私も楽しかったです♪
 
デパートの一角に飾ってあっても遜色ないビーズ作品の数々✨✨
インスタグラムにたくさん投稿されているので、興味のある方はゼヒ!!*゚。+(n´v`n)+。゚*
Instagramアカウント
@siren_kumiko
 
 
私の写真の腕が悪いので、インタビュー写真の笑顔が硬い印象で申し訳ない限り💦
写真、習いに行こうかしらと真剣に考え中です(´-ω-`;)